看取り士のお話を聞いて

こんなキーワードが飛び込んできた。
「亡くなる直前の事を考えたことありますか?」
自分が亡くなった時、何考えるかな?具体的には考えたことないなぁ。

どんなことだろうか?そんなところから話を聴きました。

看取り士とは

最初、私は「おくりびと」の映画のような人をイメージしていましたが、本木雅弘さんが演じていたのは「納棺師」という人。調べてみましたが、納棺師はご遺体を棺に納めるために必要なことを業とする人とありました。

「看取り士」はその前のところをお手伝いするところで、どんな最期を迎えたい、どんな時間を過ごして人生の幕を閉じたいか、また家族やご遺族の見送る側の心境、大切な人の最期の時、何ができるか、何をしてあげれるか、そのような不安を解消して、望ましい看送り方などアドバイスしてくれるお仕事。

「人の最期は寂しさや悲しみ、つらいものの感情が先立つと思いますが、看取りの時間をどう過ごすかで、思い出に残る時間が感動や喜びなどに変わります」と言っていました。

分けることに捉われないで!

これまでは私は、病院か自宅かどこで?などは聞いていましたが、その時の過ごし方まで意識がなかったです。

看取り士さんが「残された人たちが引き継ぐ瞬間、自分達の中で生きていく。最後の迎え方がそのご家族のこれからの人生に左右するくらい大切な時間になる。もしこれがなかったら後悔するくらい、ずっと引きずる事もある。そういう「見取りの時間」という事があると知ってもらいたい」と強く伝えていました。

例えば「ご主人が癌のステージ4と宣告されたので相続の相談にきましたとか」「大きな病気から余命宣告されてしまった。相続の対策をどうにかしないといけない事となり相談に来た」これに限らずですが、そういった時の相続対策の相談というとお金の事、不動産で自宅の事とか、多くの方がどう分けるかという話が先行されるケースが多い印象です。どうしてもそういう話が中心になることが多いのはそういった情報が先行しているからでしょうか?

その前にもっと話しておきたい事があることにお気づきいただきたいです。

未来のイメージ写真


私たち相続コンサルタントは両親と子どもの関係ですと両親がこれからの人生をどのような生活を望まれているかを時間かけてたくさんの話をおうかがいさせていただいています。本当に大切にする事は本人の意思希望、そして家族の合意を得ること、そして未来に向かって家族が豊かな生活が送れることです。

看取り士も向いているところは同じだなと感じます。どんな死を迎えたいのか、誰に看取りしてほしいか、どこでお迎えを待ちたいのか、そして自分の思いを子供たちや家族に伝えたいのか、全てそのご家族の未来の事を考えている。

これを聞いたとき、私だったら、どう過ごすかなぁ?大切な家族との最後のひととき、最後の思い出が作れる時間、家族のどんな過ごし方したいかなと想像する時間となりました。

「看取り」と言うお仕事があると言うことを皆さんに知っていただければと思います

この記事を書いた人

コラン相続コンサルタント事務所 坂本俊一