帰省のたびに感じる違和感を大切にするために

実家に帰ったとき、「あれ、なんだか前と違うな」と感じたことはありませんか。

冷蔵庫を開けたら同じ食材がいくつも入っていたり、
テーブルの上に開封されていない郵便物が積み重なっていたり。

こうした小さな違和感に気づいても、
「きっと気のせいだろう」
「たまたま忙しかっただけかもしれない」
と思いたくなる気持ちは私もよくわかります。

離れて暮らしていると、
お父さんやお母さんの様子は、帰省したときにしか確かめられません。
普段電話で話していても、声の調子だけでは分からないことがたくさんあると思います。

実際、久しぶりに実家を訪れたお子さんから、
「前に来たときと比べて、家の中の様子がずいぶん変わっていて驚いた」
というお話を伺うことがよくあります。

年に数回しか帰らないという方の場合、
その変化の大きさに戸惑ってしまうことも少なくないようです。
同じ話を何度も繰り返すようになった、
飲み薬の量や種類が増えた、
探し物をする時間が長くなった。

ひとつひとつは小さな変化でも、
積み重なると日々の生活に影響してくることがあるようです。
ある方は、実家に帰るたびに「今回は大丈夫そうだ」と
ほっとして帰ってきていたそうですが後から振り返ると、
少しずつ変化が進んでいたことに気づいたと話していました。

連絡を取り合う頻度が少ないほど、
変化には気づきにくく、
久しぶりに会ったときの驚きも大きくなるようです。

このような心境にかたもいらっしゃると思います。
半年ぶりに帰省して、「たまに帰るだけの自分が口を出していいのだろうか」
という声も聞こえてきそうです。
近くに住んでいるきょうだいに任せきりで、
自分が気づいた状況を口に出すなんておこがましい。

口を出すときょうだいからもよく分かっていないくせにと
思われるのも嫌ですよね。

でも帰省のたびに気づいたことを、
簡単でいいので残しておくことをおすすめしたいと思います。
メモや写真に残しておくと、後から振り返りやすくなります。
・冷蔵庫や食品庫の中身
・郵便物やカレンダーの様子
・薬の残り具合
・同じ話をする頻度

これらを家族のグループLINEなどで共有しておくと、
次に帰省したきょうだいが変化に気づきやすくなりますし、
「前回はこうだった」という比較もしやすくなると思います。

遠方に住んでいるきょうだいと
近くに住んでいるきょうだいとでは
見えている景色がまったく違うことも多いので、
情報を共有するだけで安心感が変わってくるのではないでしょうか。

誰か一人だけが状況を抱え込んでしまうと、
負担も気持ちの余裕もどんどん小さくなってしまうと思いますので
ひとりで抱え込まず、気づいたことを家族で共有しておくだけでも、
後の安心につながると思います。

次の帰省では、いつもより少しだけ、実家の様子に目を向けてみる。
それだけでも、これからの家族の時間を大切にする一歩になるのではないかと私は思います。

この記事を書いた人

コラン相続コンサルタント事務所 坂本俊一