実家の名義変更、先延ばしにしないために

もしかしたら、実家の名義がまだお父さんやお母さんより前の世代の名前のままになっていませんか。

帰省したときに実家の書類をふと目にして、
名義が誰のままになっているのか、気になったことはありませんか。

SNSで相続や実家の片付けについての投稿を見かけると、
つい自分ことようにを考えてしまう
という方も多いのではないでしょうか。

「うちはそんなことないはず」と思う方も多いと思いますが、
名義の変更は、亡くなった方の手続きに追われている間に、
追い打ちをかけてしまうような手続きの内容です。

私がこれまでお会いした家族の中にも、
実家の名義がおじいさんの代のままだったというケースが何件かありました。

名義が祖父母の代のままということは、
実は祖父母の相続の手続きがまだ終わっていないということでもあります。

名義を今の代に変えるには、その前に祖父母の財産を誰がどう受け継ぐかを、
いったん確定させる必要があるのです。
つまり、ひとつ前の相続を終わらせない限り次の名義変更には進めないという流れになります。

何十年も前に亡くなった祖父母の相続人を今から確認するとなると、
顔も知らない遠い親族が含まれていることも珍しくないのです。

でも時間が経つほど、
この作業は難しくなっていく傾向があると私は感じています。
名義の変更をしないまま年月が経つと、
次のようなことが起こりやすくなります。

・財産を受け取る権利がある家族の人数がどんどん増えていく。
・遠い親戚の同意が必要になり連絡先すら分からない。
・実際に家を売りたいときや建て替えたいときにすぐに動けない。

さらに次の世代、つまりご自身の代になったときに、
その分の手続きも重ねて引き継ぐことになってしまいます。

実家が空き家のままになっている場合は、
外から見ても劣化が進みやすく、余計な費用がかかってしまうこともあります。
私が担当したご家族では、名義変更に必要な書類を集めるだけで、
約2週間から1ヶ月以上かかったケースがほとんどです。

関係者が増えていた分、さらに時間がかかってしまったのです。
「でも、うちはまだ先の話だし」という声が聞こえてきそうですが
「うちの親に、名義の話をするなんて切り出しにくい」と感じる方もいらっしゃると思います。

それなら、まずはご自身で書類を確認するところから始めても、
十分な一歩になるのではないでしょうか。
ただ、名義の変更は、亡くなった直後より、
少し落ち着いた今のタイミングで確認しておく方が、
気持ちの面でも「心の準備」が整うのではないでしょうか。

まずは、実家の権利証や登記簿を見て、
名義が誰になっているかを確認するところから始めてみてはいかがでしょうか。
そこから、ご両親やご家族と、
どんな形で残していきたいかを話す機会につながることもあると思います。

名義がそのままになっている期間が長いご家庭ほど、
後から関わる人数が多くなる傾向があると私は感じています。
小さな確認が、後の家族の安心につながっていくのではないかと私は思います。

この記事を書いた人

コラン相続コンサルタント事務所 坂本俊一