「妻が介護になったら…?」夫の暮らしが一変する現実

訪問介護の記事を前回書きましたが、
訪問介護には「できること」と「できないこと」があります。
特に夫婦2人で住んでいる家族には、
知っておいてほしい内容をブログにしました。


「え…ヘルパーさんって、全部やってくれるわけじゃないの?」

ある日、ご主人(78)が、
妻のヘルパーさんの訪問が終わった後の
散らかった部屋を見て、驚いた。
「掃除してもらえると思ったのに…」

でも、ヘルパーさんができるのは
妻の介護に関わる家事だけ。
利用者でない 夫のための掃除や料理、洗濯は対象外 だった。
「え? じゃあ俺の分の食事は…? 洗濯は?」

それまで家事をすべて妻に任せていたご主人にとって、
これは予想外の事態だった。


訪問介護で「できること」「できないこと」

訪問介護は、あくまで
要介護者(この場合は妻)のための支援 です。
市町村ごとにルールが異なるため、
一概には言えませんが、以下は一例です。

✅ できること

✔ 妻の食事の準備(夫の分は作れない)
✔ 妻が使う部屋の掃除(夫の部屋は掃除できない)
✔ 妻の洗濯(夫の洗濯は対象外)
✔ 妻の通院や外出支援(夫の付き添いはできない)

❌ できないこと

✖ 夫の食事を作る
✖ 夫の衣類を洗濯する
✖ 夫の部屋の掃除や片付け
✖ 家全体の掃除や庭の手入れ
✖ 買い物ついでに夫の嗜好品を購入

ご主人の心境は、
「じゃあ、俺の生活はどうなるんだ?」
焦りを隠せない場面もありそうです。


「準備していなかったことで困ったこと」

妻が元気なときは、
当たり前に回っていた家のこと。
でも、いざ妻が介護状態になったとき、

こんな問題が出てきます。
🌀 料理が作れない → 毎日コンビニ弁当
🌀 洗濯ができない → 同じ服を何日も着続ける
🌀 掃除ができない → 部屋が散らかり、不衛生に
🌀 買い物が大変 → 重い荷物を持てず、不便な生活に

「こんなことになるなんて、もっと早く準備しておけばよかった…」


「今からできる準備とは?」

「こんなはずじゃなかった!」と
思わないために、今できる準備があります。

✔ 地域の支援サービスを確認する
→ 「配食サービス」「家事代行サービス」などを利用する
✔ 夫が簡単な家事を覚える
→ 料理の練習や、洗濯の仕方を今から学ぶ
✔ ヘルパー以外の支援も検討する
→ 訪問介護だけでなく、家族の協力や別の支援策を考える
✔ 家族で話し合っておく
→ もしものとき、誰がどうサポートするかを決めておく


「まだ大丈夫」ではなく、「今のうちに備える」

いつやるのが一番いい、というよりも、
「そう思ったとき」に家族と話し合うことが大切です。
「今からできることを少しずつやっておけば、こんなに慌てることもなかったんだな…」
そう思う人も多いのではないでしょうか?

あなたの家族は、大丈夫ですか?
前回のブログでも、
「訪問介護があるから安心」という時代ではない
とお話ししました。

「突然、自宅で介護ができなくなることがある」
そんな状況になる前に、
今から事前にできる準備を考えてみましょう。

「うちの親も、そろそろ考えた方がいいかも…?」
そう思ったら、まずは家族で話してみませんか?

この記事を書いた人

コラン相続コンサルタント事務所 坂本俊一